

やはり利用者に感謝の言葉をかけられたときに、やりがいを感じます。歩行の介助やちょっとした気遣いなど、私たちが当たり前に行っていることでも利用者は「ありがとう」と声をかけてくれるのです。そんな時に、人の優しさや感謝の大切さを感じますね。また、敬老会の出し物でダンスをしたときもやりがいを感じました。私は人前に出るのが得意なタイプではないので恥ずかしさもありましたが、自分の殻を破ろうと思い全力で踊りきりました。利用者からも「楽しかった」「ありがとう」とのお声をたくさんいただけて、すごく嬉しかったです。
以前勤務していた第1りんご庵は、認知症の方が多くいらっしゃったのでうまくコミュニケーションをとるのに苦労しましたね。認知症の方はさっきまで話していたことでもすぐに忘れてしまうので、何度も同じことを尋ねられます。私の名前もなかなか覚えていただけませんでした。しかし、それでも一生懸命向き合おうと思い、同じことを聞かれても何度でも丁寧に答えていくことにしました。すると利用者も慣れてきたのか、だんだんと私の名前と顔を覚えていただけるようになったのです。普段の生活では当たり前に感じることも、介護の仕事では嬉しさや喜びに繋がっていくのだと実感しました。
現在、私は「相談員」という立場上、ケアマネジャーや家族の方たちとお話をさせていただく機会が多々あります。そのとき、健康面に関する知識を持っていなければ、円滑に話を進めることができないので、日頃から積極的に健康やリハビリに関する知識を学ぶように心がけています。また、利用者との話し言葉にも気を配っています。利用者と親しくなると、ついつい友達と話すときのように、敬語を使わずに話してしまいそうになります。しかし、その会話をご家族の方が聞かれたら、不愉快に思われるはずです。ですので、利用者には常に敬意を持って話すように気をつけています。
人と話をすることがあまり得意ではなかった私ですが、入協してから7ヵ月がたちスムーズに会話できるようになってきました。しかし、りんご庵で働く先輩たちを見ていると「まだまだだなぁ」と考えさせられますね。先輩たちは利用者からいろいろな話題を次々に引き出し場を和ませてくれますし、利用者から厚い信頼も得ています。ある先輩が長期休暇を取られていたときは利用者も寂しそうにされていて「早く戻ってきてほしい。」という声をたくさん聞きました。私も先輩たちのように、利用者から必要とされるスタッフになりたいです。